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フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」

専門チャンネル 仮想化 カテゴリ最新テクノロジー解説 解説更新日2010/05/19
著者EMCジャパン 若松 信康 


ストレージ・フェデレーションを実現するEMC VPLEX

EMCでは、データの使用が80対20の法則(80%のI/Oは20%のデータへ)に従う傾向があることを認識しながら、数十年間にわたってストレージ・システムを開発してきました。わずかな量のデータが使用のほとんどを左右します。このため、EMCはアクセス頻度の高いデータをその変化に合わせて動的にキャッシュに入れることで、アプリケーションのパフォーマンスを劇的に向上させてきました。EMCは、この動的なインテリジェント・キャッシュ技術に加えて、グローバルな分散キャッシュ連携技術を活用することで、遠距離のデータ・アクセスに関する根本的な課題を解決しました。この結果、ストレージ・フェデレーションと呼ばれる、完全に新しいストレージ・モデルが実現しました。離れた場所にある複数のストレージ・システムを共通プール化し、遠距離間で連携させ、ストレージとキャッシュの整合性のとれたグローバルなビューを一度作成するだけで、多くのユーザーがさまざまな場所からリアルタイムで同じ情報にアクセスできるようになります。では、分散キャッシュ連携を基盤にして、実践的なストレージ・フェデレーションを構築できるとすると、これをどのような形で使用するのでしょうか。
EMCは、さまざまな環境をサポートする「EMC VPLEX」製品ファミリを開発しました。
EMC VPLEXは、分散キャッシュ連携技術によってストレージ・フェデレーションを実現する最初の製品です。仮想化と連携のレイヤとしてホストとストレージの間にインバンドで構成するアプライアンス製品であり、ホスト及びストレージから完全に透過的に、アプリケーションに負荷をかけずに分散したデータセンターの異機種混在ストレージ間での連携を可能にします。

EMCは、VPLEXファミリの中から、まず、ローカル・フェデレーションを実現するVPLEX Localと分散フェデレーションを100Kmの距離で実現するVPLEX Metroの2製品を2010年5月に市場に投入しました。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図1

EMC VPLEX製品とその特徴

VPLEX Local

VPLEX Localは、データセンター内の異機種ストレージ環境を共通プール化し、ホストから透過的に無停止のデータの移行を実現することで、繰り返し行われるデータ移行の運用が効率化します。また、データ再配置によって利用効率を向上させながら、アレイ間の階層化によりサービスレベルと可用性を最適化することができます。さらに、VPLEXが提供するアレイ間ミラーによってホスト側に負荷をかけずにデータの筐体間冗長を実現します。さらに、異機種ストレージ・ボリュームを透過的に管理できることで、ストレージ毎のボリューム管理を排除し、ストレージに依存せずに必要に応じて迅速に最適なリソースを提供するための運用基盤となります。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図2

EMCのお客様のうちの一社、6ペタバイトの情報を管理している業界トップのインターネット・サービス・プロバイダは、VPLEX Localの移動機能を使用して、古いアレイから新しいアレイにアプリケーションを無停止で移行しています。 VPLEX Localを使用することで、このサービス・プロバイダは、中断が必要な従来の移行を実行する必要がなくなりました。そして、ユーザーのダウンタイム時間を計画する必要もなくなり、移行の完了までに必要な時間を大幅に削減できました。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図3

VPLEX Metro

VPLEX Metroを使用すると、仮想マシンと対応するアプリケーションやデータを同期距離(最大100Km)内で透過的に移動し、再配置することができます。データセンター間でのインフラストラクチャ・リソースの再配置、共有、分散が可能です。また、VPLEX Metroの分散ミラーによりホストに負荷をかけずサイト間冗長が可能です。さらに、複数のユーザーが2箇所からリアルタイムでデータの単一コピーにアクセスすることができます。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図4

VPLEX Metroは、6つのデータセンターを所有する急成長を続けるオンライン・サービス事業者によってテストされています。この事業者では、ビジネスのニーズに対応するための拡張が各データセンターによって制限されていました。この企業では、共通プール化されたストレージ・リソースへのリモートアクセスを通して、ビジネスニーズへの対応を最適化し、これまでのサーバ移行時間を大幅に削減しています。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図5

VPLEXの特徴

・スケールアウトクラスタアーキテクチャ

VPLEXは、実績ベースで99.999%以上の可用性を持つEMCストレージエンジンをハードウェアとして使用し、仮想ストレージ環境に特化したGeoSynchronyオペレーティング環境と組み合わせて構成されたアプライアンスです。
Intelマルチコア・プロセッサと32GBの物理キャッシュ容量を搭載したダイレクタのペア(ダイレクタ x 2)で構成されるこの高可用性VPLEXエンジンを段階的に拡張しながら、すべてのシステムリソースは、すべてのIOに対して共有されることで、小さく始めて段階的にスケールアウト可能となります。また、すべてのリソースが共有されることによって、ダイレクタ障害などの場合でも、その他の利用可能なリソース全てにわたって、ワークロードを再分配し処理を継続することができるため、予測可能で一貫性のあるサービスレベルの維持を実現できます。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図6

・分散キャッシュ連携技術

VPLEXは、距離を越えてストレージ・フェデレーションを可能とする分散キャッシュ連携技術を提供します。VPLEXのキャッシュへのアクセスは、すべてキャッシュ・コヒーレンシ・ディレクトリ内で共有されることで、ホストから完全に透過的にストレージの場所を問わず、最新のデータへ、ローカル/リモート環境のいずれにおいても提供することができます。

フェデレーション・モデル第一弾「EMC VPLEX」 図7

EMCは、新しいVPLEXによって、ITの導入方法と導入場所を検討するための完全に新しい方法をお客様に提供できると考えています。もはや距離が課題や制限になることはありません。これからは距離を活用することができます。EMCは、仮想ストレージを使用してプライベート・クラウドへの移行を実現する方法を提供していきます。

次回は、「EMC VPLEX」によるプライベート・クラウドの革新的実践モデルをご紹介します。

著者プロフィール

EMCジャパン株式会社
プロダクト・ソリューションズ統括部
若松 信康

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