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3年後を見据えた2010年のITシステムのありかたとは? ~クラウドへ向けた今やるべき仮想化への取り組み~

専門チャンネル 仮想化 カテゴリ戦略・計画 解説更新日2010/11/17
著者ヴイエムウェア 各務 茂雄 

クラウドにとって重要なこととは

最近クラウドコンピューティングという言葉は幅広く認知されているが、共通認識を得ることは難しい。このコンテンツでは、クラウドをあらゆる角度から見ていこうと思う。たとえばクラウドを3つの切り口で考えてみよう。クラウドを横に切るとIaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)という言葉になる。縦に切るとその中でどのアプリケーション対応していくかということになる。さらに奥行きで切るとどこにクラウドを持つかということになる。このように今どのインフラやアプリケーションをどこで動かすか事前に理解した上でクラウドを話し合うことが重要である。
さらに、そのクラウド化されたITリソースで、どのようなサービスをユーザに提供するのか、つまりサービスとしてのITを考えることを忘れてはいけない。

クラウド:横の境界線
クラウド:横の境界線

そのクラウドにおいて仮想化はとても重要な技術である。仮想化は、1台の物理マシンで複数のシステムを動かし、ハードウェアの利用効率を上げてコストを下げていくというものだ。クラウドを目指す最初のステップとして、サーバの仮想化を使用し、サーバ統合を行い、所有コスト削減を目指す。次のステップとして、運用を効率化して運用コスト削減を目指す。ここで大事なポイントは、削減したコストを何に投資するかだ。セキュリティ・コンプライアンスの強化、新しいビジネスに向けた戦略的なアプリケーションの開発などがそれにあたる。上記の2つのポイントに加えて、可用性の向上、レガシー・システムの延命だけはなく、新規アプリケーションのライフサイクルを自由にすることができる。さらに、災害対策やデスクトップの仮想化などにも利用されている。

VMware仮想化における6つの主な用途
VMware仮想化における6つの主な用途

仮想化のメリットを別の角度で見ると、社内に新しい時代のITのノウハウをためられることである。CIOはクラウドを正しく判断できる目を作ることができ、ITマネージャーはクラウドを企画するスキルをつけることができる。ITインフラ担当者にとっては、VMware vSphere4 を使うことで、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークに対する知識とノウハウが蓄積できる。その結果、これからやってくるクラウド時代に必要なITインフラのスキルの基礎を適切に学ぶことができる。

VMware vSphere 4を導入することでシステムのコストが下がり、可用性や迅速性が上がるため、エンドユーザの満足度が上がる。さらに、運用する自分自身も楽になるなど、多くの人に大きなメリットをもたらす。
 
一般的にクラウドは、外にあるものと考えがちだが、使用するクラウドだけでなく所有するクラウドもある。使用するクラウドをパブリック・クラウドといい、所有するクラウドをプライベート・クラウドと呼ぶ。ユーザにとって重要なポイントは、この2つを、コストやサービス・レベルに応じて、ブリッジさせながら自由に選べることである。このように将来のイメージやゴールを明確にしたうえで、クラウドコンピューティングに対する計画を立てることが重要である。

どこでクラウド化するか決めていく

仮想化からクラウドへのロードマップ

仮想化からクラウドへのロードマップについて説明をする。まず多くのユーザは、一部分の仮想化から始めてきた。現在、多くのユーザは100台~数百台、または千台以上の規模のシステムを仮想化して共有リソースプール上で動作させている。2010年に入り、それらのユーザはプライベート・クラウドを構築し始めている。今後は、このプライベート・クラウドとパブリック・クラウドを組み合わせて使うハイブリッド・クラウドが、クラウドの1つの完成形となっていき、自社にマッチしたコストとサービス・レベルを考えながらクラウド化を進める割合や配置を短・中・長期的な視点で決めていく必要がある。

仮想化からクラウドへ
仮想化からクラウドへ

VMware vSphere 4を使用すると、プライベート・クラウドを支える仮想インフラを容易に構築できる。複数のサーバによってクラスタ化されたITインフラは、物理サーバで構築されたITインフラと比べて、より高いコストパフォーマンスを提供する。
最適なインフラ設計を行うことによって、物理サーバを使用した環境より、システムの安定性や継続性を高め、プライベート・クラウドに対して安定したインフラを提供し続けることができる。
 
つぎに運用面から仮想化を見ていこう。現状のシステムでは、仮想化を利用していると言っても部門や業務ごとに、バラバラでサイロ化された状態で運用されていることが多い。ここで重要なポイントは、バラバラになっている運用を標準化/統合し、さらにそれを自動化していくことである。
加えて、IT部門が、それらのリソースをサービスプロバイダのようにサービスとして提供することで、IT部門はコストセンターからプロフィットセンターに変わることができるようになる。

IT基盤のパラダイムシフト:プライベートクラウドの管理
IT基盤のパラダイムシフト:プライベートクラウドの管理

2010年に考えるべきクラウドのポイント

クラウドが大きいメリットを持つことは分かったが、クラウド化をどこまで進めればいいのかという疑問が生まれる。それは、ユーザの環境によって大きく異なる。それを決めるのは、各企業にとってどこまでがクラウド化されることがリーズナブルかによって決まる。例えば、業務プロセスが強みになっており、アプリケーションのロジックは変えたくなく、既存のアプリケーションを使い続けたいという企業は、IaaSでクラウド化をすると良い場合が多い。開発環境のコストを下げたいという企業や、初期コストに大きな投資ができない企業は、必要に合わせてPaaSを使えばよい。また、何もかもクラウド化すればよいというものではなく、自社で所有するデータとIT資産が強みになっている企業は、わざわざ外部のクラウドを使う必要はない。
 
今後、重要になること

E-mailやOracleが動作するシステムをVMwareを使用して今すぐクラウド化をするが、UNIXで動いているシステムのクラウド化は2年後にするといったアプリケーションの種類に応じて考えていく必要がある。つぎに、社内・社外のどこでクラウド化するかがある。単に社外と言っても、どのサービスプロバイダと契約するかをサービス・レベルやコストを比較しながら検討する、このように、どのレイヤで何をどこでやるかを決めるのは2010年以降のクラウドの対象領域を決める大きなポイントになる。
 
2010年、最もスピード感を持ち、効果を確実に出せるのはIaaSを中心とするクラウド化だ。そこで必要なものは3点ある。ユーザー・ポータル、サービス・デリバリのカタログ、そして完全に仮想化されたリソースだ。ハードウェア・プラットフォームは完全に仮想化されており、ユーザはその仮想化されたリソースに容易にアクセスし、低コストかつオンデマンドで使用することができるようになっている。

IT as a Service:プライベートクラウドの理想型
IT as a Service:プライベートクラウドの理想型

VMware vSphere 4を使用した、IaaSクラウドはプライベート・クラウド、パブリック・クラウドの2つの形で、世の中にサービスとして提供され、それを基盤としてあらゆるところでPaaSやSaaSのサービスも始まっている。
その結果、皆様の周囲には気づかないうちにクラウドコンピューティングがすでにあふれており、それらが生活の基盤となりつつある。これからも引き続き多くのIT企業の連携をすることで、良質なクラウドコンピューティングリソースを提供し、ビジネスに貢献するサービスとしてのITを実現していけたらと思う。

VMwareで実現されるハイブリッドIaaSクラウド
VMwareで実現されるハイブリッドIaaSクラウド

著者プロフィール

各務 茂雄
ヴイエムウェア株式会社
プロダクトマーケティングマネージャ

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