地球温暖化対策、CO2をはじめとする温室効果ガス排出削減など、最近は環境問題に対する話題が尽きることがない。
EMCもコンピュータ・ハードウェアおよびソフトウェアの開発・製造・販売・保守企業として、資源の効率的利用とリサイクルに積極的に取り組んでいる。
2007年に入ってから、日本でもITの世界で消費電力を抑えること、特にデータセンターでの電力消費削減が企業の課題の1つとなっている。象徴的に「グリーン」というキーワードがいたるところで使われているのは、ご承知のとおりである。
この動きは、米国では2006年あたりから大きなテーマとなってきている。
それを垣間見ることができたのが、2007年10月にダラス(テキサス州)で開催された情報管理とストレージ・ネットワーキング技術に関するカンファレンスの「Storage Networking World(SNW)」。アジェンダ(講演スケジュール表)の中には、「グリーン」に関する講演に「葉っぱマーク」が付けられていた。しかもそれは、ベンダーの講演だけではなく、エンドユーザの事例紹介にも多くの「葉っぱマーク」が見受けられ、その数は全132セッション中、23セッションに上っていた。すでに、ブームというような軽いものではなく、切実で重要な問題として取り組んでいることが分かる。エンドユーザの事例では、住宅関連の事業を行っているFannie Mae社が、15年間の使用を目標としたデータセンターの新設にあたり、いかにして環境と近隣地域に配慮をし、なおかつ、目標とするサービスレベルを実現したか、について紹介していた。ケーブルの敷設に関するノウハウなどのコンピュータ・ルーム設計の留意点に加えて、オフィス・スペースに自然採光を取り入れたり、コンピュータとは別の熱源となるコピー機を置く部屋では直接排気にするなど、データセンター全体での省電力化と冷却効率向上の追求は示唆に富む内容であった。

データセンターにおける消費電力の割合を表したのが図1である。サーバおよびストレージの消費電力が約50%、空調が約35%を占めている。これは、データセンター内のラック、機器の配置、空調の設計がうまくいっている場合である。電力消費に関しては、さまざまな統計値や推測値が公表されているが、その中には空調の消費電力が約50%という結果も見受けられる。いずれにせよ、データセンターの中で多くの電力を消費しているのが、サーバであり、ストレージであり、そして、それらの機器から発生する熱に対する冷却装置であることが分かっていただけるであろう。一方、以前から指摘されているように、サーバやストレージの利用率はそれほど高くない場合が多い。

図2は、典型的なサーバでのCPU利用率、およびストレージ・システムでの容量使用率である。熱を発生する物がどんどん増えてはいるが、それらの利用率は低いというのが実態と言えよう。では、これらの問題には、どのように対応すべきだろうか?
(次号に続く)
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