
ストレージ・システムは多くのディスク・ドライブ(ハードディスク)によって構成され、搭載されているディスク・ドライブ(ハードディスク)は、基本的には常時稼働し回転し続け電力を消費しています。
容量が大きくなると、搭載しなければならないディスク・ドライブの本数も増え、その分電力消費量も上がります。
電力消費という観点で今後ストレージ・システムに求められるのは、「電力消費そのものを低減させる」と「いかに少ない数のディスク・ドライブで構成するか」というテクノロジーです。

地球レベルで環境対策が進む中、ITシステムやデータセンターにおける消費電力の削減はITプロフェッショナルにとっても重要な課題です。
データセンターにおける消費電力のうち、約半分がサーバとストレージが占めており、サーバ/ストレージの活用法がデータセンター内の消費電力低減のキーとなっています。
CLARiX CX4はストレージ・システムにとって従来から求められてきた「より速く」「より大容量へ」という要件に応えながら、ストレージ・システム内の情報を効率よく管理するための最新のテクノロジーを備えていますが、それだけにとどまらずデータセンター内の消費電力を抑えるための数々の機能を搭載しています。
ここではストレージ・システムにおいて効果的に消費電力の低減を実現できるテクノロジーとその活用法について紹介していきます。
これは、データ・アクセスがないディスク・ドライブはスリープ・モードにして回転を停止させ、消費電力を抑えるテクノロジーです。考え方としては非常にわかりやすい低電力化テクノロジーです。

この機能によって、設定したポリシーに従い、アクセスのないドライブがスリープ・モードになり、アクセス要求に応じて回転を開始します。ポリシーはRAIDグループ・レベルで設定され、RAIDグループにアクセスがない時間の長さに基づきます。
ディスク・ドライブをスリープ・モードにして、回転を停止させることは技術的に難しいことではありません。PCの世界では既に実現されています。しかし、企業のITシステムの環境で利用されるストレージ・システムとしては、単に回転を停止するだけでは機能としては不充分です。
回転を停止させる際には、RAIDグループ内のディスク・ドライブにデータの不整合が起きないよう、高度に連携して停止させなければなりません。また、ディスク・ドライブの信頼性を維持するための、自己診断機能も組み込まれている必要があります。
CLARiXのスピンダウン機能では、ITシステムのストレージ・システムに必要な信頼性を維持しながら省電力化できる高度な機能を有しています。
CX4では、従来からサポートしていた高速な15,000回転のファイバ・チャネル・ドライブ、低コストで大容量が実現可能な7,200回転のシリアルATAドライブに加えて、上位にはフラッシュ・ドライブ、下位には5,400回転の低電力仕様のシリアルATAドライブをサポートしました。

フラッシュ・ドライブは従来のハード・ディスク・ドライブのようなディスク回転のための駆動部がない、メモリ・ベースのドライブであるため、ディスク・ドライブに比べて消費電力が小さいドライブです。
1TBあたりでディスク・ドライブに比べ38%電力効率に優れます。
また、ディスク・ドライブに比べて非常に高いパフォーマンスが得られます。高いパフォーマンスは、電力消費量にも大きな影響を与えます。
従来、I/O集中型の高いパフォーマンスが要求されるデータ・ベース、メール・システムのようなアプリケーションでは、ストレージ・アクセスを高速化するために、高性能のディスク・ドライブ(15,000回転のファイバ・チャネル・ドライブなど)を、並列に何台も並べ、各ディスク・ドライブの上澄みだけを使用するような構成にすることがありました。これは、アプリケーションの要件を満たすために必要なチューニングですが、結果使用されていない領域が多く存在するディスク・ドライブを多数稼働させなければならないという、電力消費の観点では極めて非効率な事態を招いていました。

フラッシュ・ドライブを利用することで、今まで高速なディスク・ドライブを何台も並べないと実現できなかったパフォーマンスが、1台のフラッシュ・ドライブで実現できるようになります。 これは大きな消費電力の効率化につながります。
試算すると、I/Oあたりの消費電力は98%削減することができる計算になります。
フラッシュ・ドライブの利用は、電力消費量を抑えることができるほか、パフォーマンス・チューニング作業を非常に楽にしてくれるという効果もあります。ディスク・ドライブからフラッシュ・ドライブに置き換えるだけで済むため、チューニングに苦慮する必要がありません。
EMCジャパン マーケティング本部
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