ストレージ・リソース管理がもたらす運用最適化とコスト削減の実現 - 運用管理の最適化 | EMCジャパン | Tech Community

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ストレージ管理の現状と課題

最近になって、ストレージ管理をお客様自身が行っていきたいと考えているユーザーが非常に増えている。その理由のひとつは、昨今の経済情勢から、IT投資を抑制するという意味でリソース効率の最適化を求められていること。もうひとつはこの分野がベンダ依存だったために、ベンダへの作業費が大きく膨らんできたからだ。こういったことから、ストレージ管理もサーバと同様に内製化していきたいと考えられている。

調査結果から見るストレージ管理の課題として、日々の運用課題をどうするかということがあげられる。ストレージ管理は複雑化しており、作業負担が増えたことで人的コストが増加し、コスト・コントロールが難しくなっているのだ。2点目はストレージ・インフラを最適化し、過剰なコストは使わずに中・長期的観点に基づいたキャパシティ管理を行うということだ。このように、企業は日常的なものと、中長期的なもので2つの観点でストレージ管理の課題を持っているのだ。この調査はアメリカで行ったものだが、日本でも同様のことが言える。


ストレージ・リソース管理がもたらす運用最適化とコスト削減の実現 図1

テクノロジ面から見ると、最近のインフラには仮想化が必ず含まれている。そのためストレージ管理は、ますます複雑化しているのだ。たとえば、VMwareではVMotionの機能を使って、仮想マシンがどのESXサーバに移動しても必要なサービスが提供できる。サーバつまり、物理的なハードウェアを意識せず、動いているサービスはどのESXサーバにあってもかまわないという状態だ。この機能は非常に便利だが、ストレージ管理という観点で見ると、サーバとストレージに紐付いている部分は複雑化し、管理がしづらいのが現状だ。というのは、ストレージ側が仮想化技術に対応しきれていないからだ。特にストレージ管理に着目した場合、ストレージボックスという考えだけでなく、それにつながる、コスト、OS、アプリケーションなどを含めたトータルで考えなくてはならないのだ。このことから、仮想環境と物理環境を紐付ける部分がわかりづらくなっており、管理が難しくなっているのだ。


ストレージ・リソース管理がもたらす運用最適化とコスト削減の実現 図2

ストレージ・リソース管理(SRM)へのアプローチ

最新の機器では、ストレージ・インフラ側でこの問題解決していこうという手法がとられている。これは、EMCのSymmetrix V-Maxという製品で、ストレージ側で仮想化環境に対応していることが大きな特徴だ。では、既存のストレージを利用しているユーザーはどうすればよいのだろうか?それはストレージ・リソース管理(以下、SRM)を導入すると言うことだ。
 
では、SRMとは何かというと、筐体、サーバ、アプリケーションなどのストレージ運用に関するすべてのアイテム情報を一元管理して、ストレージ・インフラがすべてを最適化できるようにすることを意味している。これにはストレージの最適化だけでなく、コストの最適化、性能要件の最適化なども含まれている。今までITコストが潤沢にあった時代には、ユーザーからの要望に十分に応えられるだけの投資ができたが、経済危機が起こった今日、コストの削減が至上命題になっているため、コストと性能を高いレベルで両立して、ユーザーに最適な環境を提供できるかが、SRMの大きな目的になっている。


ストレージ・リソース管理がもたらす運用最適化とコスト削減の実現 図3

SRMを実践していく上で必要なものとして、まず1点目は、統合インフラに関連するアラートを統合的に監視していくことである。これは、ストレージの箱だけでなく、これに関わるものすべてをシングルコンソールの中で管理していくことが重要になってくる。2点目は、統合インフラの現状を正しく把握することだ。ここでは、構成要素のインベントリ(各コンポーネントの属性、設定)をもれなく収集することと、収集した情報を関連づけながら管理をするということが重要になってくる。たとえば、ストレージはストレージ、アプリケーションはアプリケーションというふうに独立して考えるのではなく、アプリケーションから紐づいていくストレージとの関連性はどうか?その部分の性能要件はどうか?などインフラの関連性を意識しながら管理していく必要がある。3点目は統合インフラに対するさまざまな変更作業を一貫したツールで実行できると言うことだ。これは作業の効率化という点で重要なポイントになってくる。4点目は、ストレージを長期的に安定稼働させるためのキャパシティ管理だ。つまり、容量や性能データを長期的に保持して、一元的に管理する。また、そのデータを正しく分析できるということも重要だ。最後は、これらの機能に対して人手をかけずに効率化するという意味で、作業プロセスのオートメーション化の実現が必要になる。これを実現することで作業効率の最適化がはかれるだけでなく、人手を省くことでヒューマンエラーを減らしたり、誰がやっても同様な結果を出すことができるオートメーション化を実現できる。これらを網羅することは、SRMの実現を可能にする重要なファクターだ。
 
つぎに、SRMを導入するメリットとして、まず、日々のオペレーション・コストの削減が可能となる。これは、今までのベンダ依存だったものを内製化することによるコスト効果が大きく現れる。2点目は、過剰な設備投資を抑制することができると言うことだ。設備投資はベンダ依存体質から、お客様自身がデータを分析して、そのときに必要なものをお客様自身が判断して購入できるということがポイントだ。3点目は弾力的なストレージ・インフラ運用の実現だ。統合ストレージを運用していく上では、性能面や容量不足などいろいろな問題に直面する。その際、QoSや仮想プロビジョニングといった機能はこれらの問題回避に役立つが、お客様自身が望むときに活用できなければ意味がない。こういった機能も、お客様自身が操作できるようになっており、ベンダ依存からの脱却とコストの削減につながる。最後に、リクエストに対するリードタイムの短縮ということがある。ベンダに依頼すると、作業完了まで平均して1ヶ月以上がかかってしまう。これを、内製化することでリードタイムも大幅に軽減することができる。具体的に、1ヶ月だったリードタイムが2~3週間くらい、最短で3日で済ませることができるのだ。
 
では、SRMに取り組むために何から始めたらいいのだろうか?まず1点目は、日常の煩雑なオペレーションをSRMを通して自動化していくことだ。たとえば、サーバの容量の割り当ての作業をいかに効率的にこなすかがポイントになるのだ。2点目は、レポーティングを自動化することで、情報分析にかかる人手を削減していくということだ。これによって、キャパシティ管理の負担軽減が実現する。これらの作業は手作業でやると、非常に時間がかかり面倒なものだ。そこでこれを解決するためにはSRMツールの導入が重要になってくる。SRMツールは多くのベンダから販売されているが、お客様の環境に適合するツールの選択はSRM実施成功の第一条件といえる。


ストレージ・リソース管理がもたらす運用最適化とコスト削減の実現 図4

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著者プロフィール

平原 一雄
EMC ジャパン株式会社
テクノロジー・インプリメンテーション・サービス本部
テクノロジー・コンサルタント

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