社名 : ファーストサーバ株式会社
設立 : 1996年10月
資本金 : 3億6,357万円
所在地 : 大阪市中央区安土町1-8-15 野村不動産大阪ビル 3F
従業員数 : 194名(パート・アルバイト・及び派遣社員含む、2008年3月末現在)
URL : http://www.fsv.jp/
ファーストサーバ株式会社は、システム開発企業の同名ブランドがスピンオフして誕生したレンタルサーバ事業者です。2000年6月から営業を開始し、2004年11月にはYahoo!JAPANグループの一員に加わりました。現在では、グループ傘下によるシナジー効果を活用しながら、事業の拡大・強化を推し進めています。
事業内容は、法人向けレンタルサーバ・サービスが中心で、その運用実績が高く評価された結果、現在は法人や公益団体など約47,000社(2008年7月現在)の顧客と取引があります。

営業企画本部 サービス企画部
担当部長 池内康郎 氏
このたびファーストサーバでは、中小規模のシステム開発・運用、テストサーバとしての利用を想定した汎用コンピューティングサービス「GSシリーズ」をリリースし、第1弾となる「GS1」の提供を2007年11月に開始しました。
「中小規模のシステム開発企業が、新しい開発環境を自前で一から構築するとなると、コストと手間が少なからずかかります。そこで、中小規模のシステム開発・運用やテストサーバなど、お客様の目的に応じて利用できる環境を低価格で提供する、GSシリーズを企画しました」と話すのは、営業企画本部 サービス企画部の池内康郎氏。
GSシリーズでは、ファーストサーバのデータセンター内に開発用のプラットフォームを構築し、外部からリモートでアクセスして利用します。そのため、自社で新しいシステム環境を用意する手間が省けると同時に、初期コスト・運用コストを大きく削減することが可能となりました。
同シリーズでは、サーバシステムは仮想化技術で実績の高いParallels社の「Virtuozzo」、ストレージはEMCの「CLARiX AX150i」を採用しています。現在はLinuxとMicrosoft Windows、2タイプのOSを用意。それぞれに通常版とスケーラビリティおよびパフォーマンスを向上させたハイグレード版があり、計4種類の環境を提供中です。

戦略サービス企画室長
井尻雅春 氏
ファーストサーバがGSシリーズをリリースするにあたり、サービスの提供価格を低く抑えることが至上命題としてありました。戦略サービス企画室長の井尻雅春氏も、「中小企業をターゲットとするサービスなので、とにかく安くなければ意味がありません。現在、Linux環境で提供している『GS1-L』は、初期費用が21,000円、月額費用が15,750円です。この価格を実現するためには、低コストで導入できるストレージを探す必要があります。CLARiXシリーズは、選定の際に他の候補と比較して『えっ? こんなに安くていいの?』と声を上げてしまうほど低価格でした」と、当時を語っています。
また、ストレージに対する信頼性も重要なポイントでした。GSシリーズがシステムの開発環境を提供するサービスであり、ユーザーも自社内でなくリモートで利用することから、レンタルサーバ以上の信頼性が求められていたのです。「お客様に安心してご利用いただくためには、信頼性に裏打ちされた"ブランド力"が必要となります。その点でもEMCさんなら文句なしでした」(井尻氏)。
サービスの開発段階では、「Virtuozzo」にて仮想化された複数サーバ環境の下、CLARiX AX150iの利用を想定してパフォーマンスのテストを繰り返し実施しました。
「1台のCLARiX AX150iにおいて最大10ホストを稼動させ、それぞれに最大の負荷をかけるテストでも、十分満足のいくパフォーマンスを出すことができました。また、ネットワーク全体の中でiSCSIがボトルネックになることもありませんでした」と、池内氏は振り返ります。「初期不良も2台のディスクにトラブルがあっただけで、交換して以降は特に問題は出ていません」(池内氏)。
現在は、4台のCLARiX AX150iを導入し、2台はそれぞれLinuxとWindowsの本番機として利用し、残りの1台がテスト機、1台は予備機になっています。1台あたりのディスク容量は、500GBのSATAドライブを上限の12台接続して6TBの環境を構築しています。

ファーストサーバがGSシリーズを発表すると、多くのシステム開発企業から引き合いが殺到しました。事業運営本部営業部の中村利夫氏によれば、「お客様にGSシリーズをご説明する際、EMCのストレージを採用しているとお伝えすると、『それなら安心だね』という声が返ってきます。また、月額15,750円という低価格に驚き、導入を前向きに考えてくださるお客様がほとんど」とのこと。自社でサーバを構築、あるいはハウジングサービスを利用している企業から見ると、GSシリーズはかなり魅力的に映るようです。実際に利用しているユーザーからの評判も上々で、「近々リリースを予定しているハイグレード版についても、導入を検討したいという要望を早くもいただいています」と話すように、次のステップに向けた商談も進行中です。
同社にとってGSシリーズは、テストマーケティング的な位置づけにありました。「システム開発企業向けのレンタルサーバは、GS1が初めての試みです。お客様に利用していただきながら、その声を汲み上げて必要な機能を追加したり、一般的なレンタルサーバとの差異を明確にしたいと考えています。今後ラインナップを拡充していく予定ですが、まずは基本となるGS1を使っていただき、それなりのボリュームに拡大してから上位版へと乗り換えてもらうのが理想ではないかと思います」(井尻氏)。
EMCに対する要望を挙げてくださいとの問いには、「特に不満はありませんが、スナップショットと監視ツールが仮想化OSに対応すれば、ユーザーに訴求するポイントがさらに大きくなると思いますよ」と、池内氏。
最後にGSシリーズの将来の展望として井尻氏は、「EMCのブランドを前面に出しながら、上位版の『GS2』『GS3』をリリースしていく予定です。ストレージ容量だけでなく、CPUの性能、メモリ容量、ネットワーク速度などのバランスを見ながら、ラインナップを拡大していきます」と話しています。また、「EMCのストレージは、ブランド力はもちろん、実稼動における安定性とパフォーマンスは素晴らしいものがあります。今後とも、GSシリーズとCLARiX、二人三脚で進化を遂げていきたいですね」と、高い期待を寄せています。