社名 : 株式会社ファミリーマート
本店所在地 : 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号
設立 : 1981年9月1日
資本金 : 16,658百万円
事業目的 : フランチャイズシステムによるコンビニエンスストア事業
従業員数 : 3,060名(2009年2月末)
店舗数 : 15,240店 (国内外エリアフランチャイズ含む)(2009年8月末)
チェーン全店売上高 : 1,245,787百万円(2009年2月期)
URL : http://www.family.co.jp
「あなたと、コンビに、ファミリーマート」をスローガンにコンビニエンス・ストアをフランチャイズ展開するファミリーマートは、競合他社や異業種との競争が激化するなかでも、既存店の日商は2004年度以降、常に競合他社を上回る伸び率を維持している。2009年8月には海外店舗数が7,636店、日本国内店舗数が7,604店、合計1万5,240店となり、日本発祥のコンビ二エンス・ストアとして初めて、海外店舗数が国内店舗数を上回った。ファミリーマートでは、約10年前にEMCのストレージ・システムを導入して以降、24時間365日の営業を支えるITインフラとしてEMCのハイエンド・ストレージ「EMC Symmetrix DMX-3」やミッドレンジ・ストレージ「EMC CLARiX CX4」を導入し、安心・安全なITシステム運用を実現している。

システム本部 システム運用部長
上條 公也 氏
ファミリーマートがEMCのストレージ・システムを導入したのは、約10年前。その当時は個別のサーバに外付けディスクを設置し、各アプリケーション単位で管理していたが、事業規模が拡大するに伴い扱うデータ量も増加していた。インフラ基盤を再構築する時期を迎えた同社では、データ管理をシステムのインフラと位置づけて全体統合を図ることを決定し、ストレージ・システムの導入に踏み切った。そこで、複数社のストレージ・システムについて、性能や品質、サポート体制などを比較検討した結果、EMCのストレージ・システムを導入した。
ファミリーマートのシステム本部システム運用部長、上條公也氏は、「システムが冗長化されているため、ITサービスの提供という点で業務に影響をおよぼすような障害は一度も発生していません。最も安心できるのは、EMCが直接、ストレージをリモート監視してくれていることです」と語る。
また上條氏は、同社が外付けディスクを利用していたときは、障害が発生するたびに都度対応していたが、EMCのストレージ・システムを導入し、同時にリモート監視とサポートを一体化したサービスも導入したことで予防保守を実現し、安全で品質の高いストレージ環境が構築できたと評価している。「ファミリーマートはコンビニエンス・ストアを展開しているため、ほとんどのシステムが24時間365日、停止できません。ハードウェア的な障害を可能な限り未然に防止したいと考えていました」(上條氏)。
その後も同社では、事業拡大とデータ量の増加に伴うシステム拡充として、2006年12月に「Symmetrix DMX-3 2500」(42TB)、2007年10月に「CLARiX CX3-40」(27TB)、2008年9月に「CLARiX CX4-240」(30TB)を導入した。引き続きEMCのストレージ・システムを選定した理由として上條氏は、「コンビニエンス・ストアの店舗は物販だけでなくサービスも提供しているため、リアルタイムでデータ連携を行う必要があります。それらのシステムを活用して提供する顧客サービスの質を高めるために、高い性能とサポート・サービスを提供してもらっていたEMC社の製品を選択しました」と説明し、さらにEMCがハイエンドからミッドレンジ、アーカイブなどすべての領域で製品を揃え、要件に合わせて適切なストレージ・システムを1社で提供していることも、継続してEMCを選定した理由としてあげている。
ただ、コンビニエンス・ストアを支える情報システムでは、継続的なサービス向上のために、扱うデータ量が年々増大し続けることになる。ファミリーマートでも、毎年テラバイト単位でデータ量が増加している。こうしたデータ量の増加に対して同社では、情報ライフサイクル管理のアプローチの導入を決定し、実現方法を検討している。
上條氏は「活用しないデータは、いくら保有していても価値がありません。使用頻度の高いデータ、ほとんど使用しないデータ、まったくアクセスしないデータなどを分類し、アーカイブする必要のあるデータ以外は整理しようと考えています」とし、データの使用頻度に合わせたランク付けを行うとともに、それに基づいてどの品質の環境に保存するかを検討し、そのうえでキャパシティ計画を策定して環境を整備する計画だと語っている。

システム本部 システム企画開発部
営業システム開発グループ 坪田 誠 氏
情報ライフサイクル管理のアプローチは、ファミリーマートが中期計画に基づいて2008年度(2008年3月)から開始している情報システムの再構築プロジェクトで検討され決定している。この中期計画は、複数の数十億円規模のプロジェクトで構成される大規模なシステム再構築計画で、今後2~3年をかけて進められる。
現在同社では、本部システムも含めて100本以上のアプリケーションが構築・運用されているが、中期計画では、それらのアプリケーションの情報をすべてシームレスに連携利用できるようにシステムを再構築する。上條氏は、「ファミリーマートのビジネスは店舗が基点になっています。その店舗の単位で情報を一元管理し、なおかつ情報の参照・活用をシームレスにできるようにしたいと考えています」と説明する。
たとえば、ある店舗の売上明細情報や経営情報、過去の履歴などの情報が、何度も画面遷移することなく多様な情報の確認ができる環境を構築しようとしている。これによって現場での情報の使い勝手がよくなり、情報の活用度を向上させるわけだ。
プロジェクトの1つを担当するシステム本部システム企画開発部営業システム開発グループ、坪田 誠氏は、「商品の品揃えなど、価格体系や顧客の年齢、地域などの要素から、その地域に最適な商品を提供していくことが重要と考えています。そのためには、実際に売れている商品、これから売れそうな商品を見極めるためのデータ分析の仕組みや、その商品を供給するための仕組みなどが必要で、こういったシステムを、稼動後安全に動かし続けるために、EMC社製品などを効率よく組み合わせて、可用性を高めることが大切です。」と説明する。


右から/システム本部 システム運用部長 上條 氏、
システム本部 システム企画開発部
営業システム開発グループ 坪田 氏
上條氏は、コンビニエンス・ストアの業務を支えるためには、安心・安全なシステムでなければならないという。上條氏は「業務をサポートすることが目的であるため、100%のシステム稼働とサービス提供を最も重視しています。それを実現するために、システム監視やアプリケーション保守などのシステム運用業務を整理し、インシデント管理やITILの要素も取り入れて、ファミリーマートとしてのシステム運用業務の体系化に取り組んでいます」とし、業務体系を整理して、ムダな作業や重複している作業を1つでもなくしていくことが重要だという。
また、システムの運用業務は、24時間365日、稼働していて当然と見られる世界でもあるが、それを継続していくことがシステム運用部門として重要だと語る。「システムには2つの機能があります。1つは業務を遂行するための処理機能。もう1つは24時間365日、システムを維持・管理していくための機能です。この2つを確立した仕組みが安全・安心のシステムです」(上條氏)。
コンビニエンス・ストアのビジネス環境は、変化が非常に激しい。そのため、ビジネスを支えるITシステムにも変更や修正が日常的に発生する。そうした状況のなかで、コスト効率の高い安全・安心なシステムをいかに構築し運用・維持するか、ファミリーマートのシステム部門の挑戦は続く。
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