学校名 : 千葉工業大学
設立 : 1942年5月
所在地 : 津田沼校舎 千葉県習志野市津田沼2-17-1
芝園校舎 千葉県習志野市芝園2-1-1
URL : http://www.it-chiba.ac.jp/
千葉工業大学は、工学部、情報科学部、社会システム科学部の3学部を擁し、学生数が約9,500人という日本で有数の規模を誇る工業大学である。各学部とも時代の最先端をゆく教育で定評があり、教育内容に加えて充実した設備も常に注目されてきている。千葉工業大学に導入された国内最大規模となる仮想計算機(仮想サーバ)環境も、その一つ。そして、仮想計算機の安定運用を支えるバックアップ環境に採用されたのが、EMCのストレージ統合ソリューション「CLARiX AX100」である。
千葉工業大学では2006年4月、それまで使用していたクライアント/サーバ環境から、仮想化ソリューションの「VMware」を採用したサーバ環境へとシステムを刷新した。その背景について、千葉工業大学 情報科学部情報ネットワーク学科 教授の浮貝雅裕氏は、次のように語る。
「1999年から使っていた旧システムが更新時期を迎えていたのですが、高機能なハードウェアに入れ替えるだけでは、それまでと同じ構成になってしまうので、意味がないと考えていました。やはり、大学には常に最先端の設備で学べる環境が必要ですし、技術的に遅れているようでは、学生も魅力を感じないでしょう。そうした中で期待を寄せたのが、当時注目を集め始めていたVMwareによるサーバの仮想化です」
仮想環境であれば、演習授業で使用するOSなどを自由に選択できるほか、仮想サーバ上で学生に複数の仮想計算機を割り当てられる。また、以前は演習授業において、学生に与えられる権限が限られていたため、学習できる範囲に限界があった。仮想環境においては、こうした問題が一気に解決する。
「学生に管理者権限を与えて、OSのインストールからアプリケーションのインストールまで、自由に学習させることができます。このように目的にあわせて、自由に学習環境を構築できるのが大きな特徴です」(浮貝氏)
仮想化により、自由度が増すことによって、バックアップ環境も重要となってくる。システム障害によって学生が構築した環境が失われるようでは、再構築に時間がかかるうえ、授業に多大な影響を与えてしまうからだ。

情報科学部 情報ネットワーク学科
教授 浮貝雅裕 氏
仮想環境に関する提案は複数社からあったが、決め手の1つとなったのはバックアップシステムであった。
「ストレージを使ったバックアップシステムを提案してくれたのは、唯一、ネットワールドと三菱電機インフォメーションテクノロジー(MDIT)のグループでした」と浮貝氏。仮想計算機の運用を考えた場合、迅速な復旧が可能なストレージによるバックアップシステムは、魅力的な提案であった。障害が発生したとしても、次の授業までには復旧可能な環境を構築できるからだ。また、ストレージによるバックアップシステムには、コスト面でのメリットもある。

情報システム課 課長 平田幸夫 氏
「システムとしてはテープバックアップも考えましたが、テープはバックアップにしか使えないし、コスト面でも決して優位性があるとは言えません。ハードディスクであれば、復旧が早いうえ、他の用途にも流用可能ですから」(千葉工業大学 情報システム課 課長 平田幸夫氏)
これらの要件を考慮し、最終的に仮想環境のバックアップシステムとして採用されたのは、VMwareとの相性がよく、豊富な実績を持つEMCのストレージ統合ソリューション「CLARiX AX100」であった。現在11台の「CLARiX AX100」が稼働しており、そのうちの8台は学生が扱う実習用の仮想計算機のバックアップ用として活用されている。
「学生は、1人当たり3台までの仮想計算機をサーバ上に作ることができます。その環境のバックアップ用として、2TBの『CLARiX AX100』を8台、合計で16TBの容量を確保しました」(平田氏)
「CLARiX AX100」の採用にあたっては、信頼性が高いだけでなく、SANに加えてiSCSIに対応していることも優位に働いた。iSCSIはIPネットワークで利用できるため、SANのような専用ネットワークを必要とせず、導入コストを抑えられるからである。
余談となるが、「性能とは関係ないですが」と浮貝氏は、「ハードウェアは、だいたい無骨なデザインで代わり映えしませんが、EMCのストレージは前面部分のデザインが良くて気に入っています。サーバ室に入ると、その違いがよく分かります」と笑いながら語ってくれた。
仮想計算機環境は、情報科学部の演習授業において、1年生から3年生後期まで使用する。対象となる学生は約1,400人。入学後、1年生の前期には仮想計算機にOSをインストールするところから始め、3年生の後期ではデータベースを活用したWebアプリケーションの開発まで経験する。4年生になれば演習室とは離れ、研究室のコンピュータ環境を利用するようになる。
この仮想環境が稼働を開始したのは2006年4月。以来、大きなトラブルは発生していない。そのうえ、平田氏は「Webブラウザによる管理画面はとても使いやすいという印象を受けました」と評価している。一方で、浮貝氏も「障害が発生するとか、スピードが遅いとか、そういう問題が起きていないので、安心して授業を進められます」とストレージの性能には十分満足している。
今後について浮貝氏は、「サーバだけでなく、ストレージも仮想化したいと考えています。必要なときに必要なディスク容量を割り当てることで、ストレージのコストも最適化できますから」と考えている。課題となるのは、学生がいっせいにアクセスする授業において、十分なレスポンスを確保できるかどうか。高い信頼性と技術力が求められるだけに、EMCには大きな期待を寄せている。

仮想計算機を使った情報ネットワーク学科の演習授業

ベスト・プラクティス紹介 : VMware環境でNQMを展開する際のベスト・プラクティス
テクニカル・ホワイトペーパー | ベストプラクティス・プランニング : EMC CLARiXを使用したExchange 2003からVMware仮想Exchange 2007への移行
EMCが考える、よりインテリジェントなストレージ : ミッドレンジ・ストレージ・システム向けのクオリティ・サービス管理
仮想化されたインフラストラクチャ : イサム塗料株式会社 様
統合 : サーバ・ストレージ統合
仮想化されたインフラストラクチャ : 日本テレマティーク株式会社 様
テクニカル・ホワイトペーパー | ベストプラクティス・プランニング : EMC Celerra IPストレージをiSCSIおよびNFS上でVMware Infrastructure 3とともに使用する
テクニカル・ホワイトペーパー | ベストプラクティス・プランニング : EMC CelerraのVMware仮想デスクトップ・インフラストラクチャ・プランニング
ベスト・プラクティス紹介 : サーバの仮想化本格導入のためのビジネス継続性 ~CX4とVMwareにおける情報保護手法~
ベスト・プラクティス紹介 : シンクライアントで容量削減、そしてファイルサーバ最適化
テクニカル・ホワイトペーパー | 高度なテクノロジー : EMC ControlCenterによるVMware ESX Serverと仮想マシンの管理
テクニカル・ホワイトペーパー | 高度なテクノロジー : EMC RecoverPointによるVMware災害復旧の向上
テクニカル・ホワイトペーパー | ベストプラクティス・プランニング : CLARiXおよびVMware ESX Serverとともに使用するEMC Replication Manager
テクニカル・ホワイトペーパー | 高度なテクノロジー : OracleデータベースおよびEMC CLARiXストレージ・システムでVMware VMotionを使用する
テクニカル・ホワイトペーパー | ベストプラクティス・プランニング : VMware ESX Server上のMS SQL ServerのEMCソリューション、EMC CLARiX CX3シリーズFCP
情報インフラストラクチャの仮想化 : サーバ仮想化環境に適した情報管理環境 : ストレージ選択編
情報インフラストラクチャの仮想化 : サーバ仮想化環境に適した情報管理環境 : バックアップ編